秀吉の羽犬伝説に登場する犬は名犬? それとも妖犬?
こんにちはドキシーボーイです。さて、天下統一を果たし、その容姿から「サル」と呼ばれていた戦国武将と言えば豊臣秀吉ですが、皆さんはそんな秀吉にまつわる「羽犬(はいぬ)伝説」をご存知ですか?
この羽犬伝説とは、その名の通り、背中に羽を持つ犬の伝説のことですが、実はこの伝説には、いくつかの異なるストーリーが伝えられています。その伝説が伝わるのが、九州の福岡県筑後市です。
そんな筑後市には、「羽犬塚(はいぬづか)」という地名があり、街には羽犬の像がいくつもあるそうです。また、この市のRPキャラクターとして羽犬をモチーフにした「はね丸」というゆるキャラも存在します。(筑後市PRキャラクター・はね丸公式ツイッターより)
祝・フォロワーさん800人!ありがとーございまーる∩^ω^∩
うれしーなっ♡今年も筑後市のPRがんばろっと♪ #chikugo #はね丸 #筑後市 pic.twitter.com/YGOhYKfVPD— 【公式】筑後市PRキャラクターはね丸 (@Hanemaru_Koi) January 10, 2016
そこで今回は、架空の動物でありながら、今もその土地に言い伝え続けられている「羽犬」について、伝説の概要なども合わせながら、詳しく調べてみることにしました。
このページの目次
秀吉の愛犬が羽犬伝説となった? ~名犬説~
※画像はイメージです。
さて早速、福岡県筑後市に伝わる「羽犬伝説」の内容について見ていきましょう。こちらは「羽犬塚(はいぬづか)」という場所に、宗岳寺(そうがくじ)というお寺があるのですが、その中に“犬之塚”という文字が刻まれた石塔があるそうです。
ちなみに、その塚を建てた目的が、”羽犬を供養する為だったのでは?”と言い伝えられているという事なのです。ということで、羽犬が名犬だったというこの説の概要についてですが、以下の通りです。
天正15年(1587年)の4月に、天下統一を果たすため、豊臣秀吉は九州に遠征に向かいます。そしてその後に、見事秀吉は九州を手に入れる事になるのですが、その時に連れていた愛犬というのがこの羽犬だったということなのです。
ちなみにこの愛犬は、「実際に羽が生えた犬」という説もあれば、「まるで羽が生えたように速く走ることが出来る犬」という2つの説などがあるようです。(昔のことですから確かめようがありませんね。^^;)
いずれにしても、秀吉にとってはかなり大切な存在だったようで、その土地で愛犬が病死してしまったあと、その犬を供養するために立派な塚を建てたと言われています。
これだけの塚であれば、”本当に羽が生えてるくらい特別な犬だったのかも…?”と一瞬考えちゃいますよね。まぁどちらにしても、この説の考えとしては、秀吉にかなり大事にされて、尚且つ俊足な犬だったという感じなのでしょう。
秀吉の行く手を阻む強敵の羽犬? ~妖犬説~
さて続いては、上記の説とは全く異なる「妖犬説」についても見ていきましょう。こちらの説では、羽犬はその土地の住民たちを脅かす悪者でした。そして、ある時は訪れる旅人たちを襲ったり、またある時は家畜を食い殺したりするなどの悪さをして、人々を困らせていた存在だったようですね。
で、それを知った秀吉は、その羽犬を退治するために大軍を送り込んで、見事退治することに成功したようです。ちなみに、その際、羽犬の賢さや強さに感銘を受けた秀吉は、それを讃えて立派な石塔を建てたと言われています。
【ソース】筑後市/はね丸プロフィール
また、妖犬ということもあり、一度退治しただけではまた復活しかねない…という心配もあり、魂を封印するために建てたのではないか?とも言われているようですね。
このように、同じ土地で生まれた羽犬に関する伝説ですが、全く逆の説が伝わっているというのも中々面白いですよね。それに、詳しく調べてみると、実はまだまだ違った言い伝えなどもあるようです。
例えば、このお寺には、以前大名が休泊するための「御茶屋」があり、その当時「犬追物(いぬおうもの)」という犬を弓で射る作法があったことから、その辺の野良犬を殺傷していたらしいのです。
そこで、その犬たちの魂を供養するために、このような立派な石塔を建てたと言う説もあります。さらに、”そもそも犬ではなく馬だったのでは?”という説などもあるようですね。
ということで、様々な伝説が伝えられている羽犬ですが、これだけ幅広い説があるところから見ると、本当にあった伝説という訳ではなく、地名にちなんで、後から考えた物語という可能性が高いのではないかと思います。
ですが、ギリシャ神話などで羽が生えているペガサスや、翼が生えたドラゴンなど、羽が生えた架空の動物はたくさん登場しますので、日本で羽犬のような伝説が生まれても、何らおかしくはありませんよね。う~ん実にミステリアスです。(^^)
秀吉の羽犬伝説の記事‐終わりに‐
さて今回は、ちょっとファンタジーな「羽犬伝説」について、様々な説など見てきましたがいかがでしたでしょうか? その土地に伝わる伝説って探るのが楽しいですよね。
ちなみに、この筑後市では、「羽犬塚小学校前」、「筑後市役所前」、「山の井交差点」、「羽犬塚駅前」など、4か所に羽犬の像が点在しているようです。それぞれ違ったバージョンで見ることが出来るとの事ですので、もしも筑後市に行く機会がある方は、是非この羽犬を巡るツアーなどをしてみてはいかがでしょうか?(^^)/
また、筑後市のゆるキャラとして活躍している「はね丸」についても、かなりファンシーな設定になっているようなので、気になる方はその辺もチェックしてみましょう。 (体重は筑後産の梨3個分だそうですよw)
それにしても、はね丸くんは体の大きさに対しての羽の大きさが小さすぎるのではないかと思うのですが、やはりその辺はゆるキャラということで…^^;。(きっとあれじゃ飛べない…w)
という事で最後に、筑後市ゆるキャラのはね丸くんが可愛らしく踊る「はね丸体操~Lucky Happy 筑後!~」の動画をご紹介して、今回の記事を締めたいと思います。皆さんもぜひ覚えて一緒に踊ってみましょう!w (筑後市観光協会公式ちくてくちゃんねるより)