犬のカーミングシグナル一覧は? [目や耳や尻尾など]
こんにちは、ドキシーボーイです。さて、画面の前の皆さんは、犬のカーミングシグナルというのをご存じでしょうか? ワンちゃんというのは、言葉を話すことが出来ないかわりに、目や耳や尻尾を使って、人間や相手の犬に対して表現したりしますよね。
ただ、それらを見ても、人間からすると一体何をしたいのか、良く分からない時などもあります。もしかすると、今までワンちゃんが送っていたメッセージを、間違って受け止めていた可能性もありますよね。
ちなみに、”CALMING”とは「落ち着かせる」という意味で、”SIGNAL”は「信号」ですので、分かりやすく噛み砕くと、「自分と相手を落ち着かせるための信号(合図)」ということになります。ですので、これらの合図を知ることで、より愛犬の気持ちを理解出来るようになるとも言われています。
そこで今回は、目や耳や尻尾を使った犬のカーミングシグナルの代表的なものについて、1つずつ調べた結果を詳しくご紹介させて頂きますね! 27種類あるといわれるカーミングシグナルを、一覧にしてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみて下さい^^
とにかく、今回のこの記事をご覧頂くと、今まで愛犬の取っていた一見謎な行動に、”なるほど、こんな意味があったんだ”と再発見できるかと思いますので、ぜひ最後までご覧ください! では早速見て行きましょう♪
このページの目次
目や耳や尻尾を使った犬のカーミングシグナルについて
さて、それではまず、犬のカーミングシグナルの代表的なものについて、いくつかご紹介していきます。目や耳や尻尾といった場所から、犬の感情を読み取ることができるので、今まで見落としていたワンちゃんの気持ちの理解に、ぜひ役立ててみて下さいね^^
という訳で、まずは、一番分かりやすい尻尾の動きについて、気持ちを読み取れるように、いくつかのポイントをお伝えしていきます。
よく、皆様が知っている動きとしては、「犬が尻尾を振ると嬉しい」ということですね。これはもちろんそうなのですが、でも注意するべきポイントがあります。それは何かと言いますと、尻尾の振り方によっては意味が変わってくるということです。
特に、尻尾を激しく振ったり、ピンと立ててユラユラと振ったりしているような場合は、何かに対して警戒していることなどもあるようですよ(゚д゚)
なかなか区別することが難しいかもしれませんが、普段から注意深く見ていく内に、段々と分かってくるようになるようなので、日頃から愛犬の状態をよく観察してみてください。
ちなみに、犬が嬉しそうに尻尾を振っているからと人間が安易に近づくと、犬が突然吠えることがありますが、これは明らかに警戒しているサインと言えます。
また、上記のように尻尾を上に立てている事もありますが、これも何かに警戒していると思われます。その他にも、周りの犬に対して、”自分が一番強いんだ”とアピールするために、尻尾を真っ直ぐ立てることもあるようですよ。
逆に、尻尾を股の間に挟んでしまうような場合は、ご存知の通り恐怖を感じている時のようです。人に激しく怒られたり、何か嫌な思いをしたり、外に出かけたくない時など、そういったサインを送っていることもあるので、見逃さないようにしたいですね。
次に、目の動きに関してですが、こちらは人間と同じように、結構感情が表れる部分でもあります。特に、目の大きさによって興味があるのか、退屈なのか判断することができますね。
他にも、真っ直ぐ見つめている場合は、飼い主さんのように近い人間なら何か助けを求めていると考えられますが、他人や他の犬を凝視している時は、威嚇や優位性を表現していると言われています。(俗にいう、”何か文句があるのか”といったサインですね。)
逆に、犬が視線を逸らす時ですが、こちらは敵意が無いといったサインで、”言うことを聞きます”といった服従の表現とも言われています。あとは、寝ながらまばたきをする犬もいますが、これは退屈だったり、相手と争う気がないことを表現しているようです。
それと、最後に耳に関するしぐさについてですが、こちらはまず、耳をちょっと立てている場合は、何か気になる対象物がいる時のようです。よく散歩の時などに、犬が何かの音に反応してジッと見つめる時がありますが、その時に耳をよーく見てみて下さい。ちょっと前に倒れているはずです。
あとは、耳をまっすぐ上にピンと立てているような場合は、一般的に何かに対して集中して聞いている場合や、面白いものを見つけた状態と言われています。分かりやすい例で言うと、飼い主さんがワンちゃんに話しかけた時や、誰かが家に帰ってきた時の物音を聞いた時など、興味がそそられている状態ですね。
それと、耳を前にピタッと倒している状態についてですが、こちらは何かに警戒して、攻撃的な感情を持っていることが多いようです。特に、歯をむき出しにして威嚇するようなことをしたら、注意が必要とのことですね。
このような状態の際は、周りの方々に迷惑をかけてしまう可能性もあるので、なるべく速やかにその場から離れて、ワンちゃんと二人きりになった方が良いでしょう。
話を戻しまして、耳を横や後ろに倒すこともありますが、これは嬉しさを表現していることもあるのですが、その反面、何か不満や不安・ストレスを感じていることもあるようです。
まず、横に倒す場合ですが、こちらはズバリ不満を感じている状態のようですね。何か面白くない事があったりすると、耳を横に倒す確立が高いんだそうです。
そして、耳を後ろに倒す場合ですが、こちらは嬉しい時と不安を感じている時があるようです。分かりやすい例としては、頭を撫でられている時などは、嬉しくて耳を後ろに倒します。
逆に、伏目がちな感じで耳を後ろに倒しているような場合は、恐怖や不安で怯えていると考えられているようですね。(分かりやすい例で言うと、動物病院の診察台に上がったときなど、このような状態になっている事が多いです。)
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27種類に分類されている犬のカーミングシグナルの一覧!
さて、それでは今から、27種類に分類されている犬のカーミングシグナルについて、詳しくご紹介させて頂きたいと思います。
ちなみに、これらのカーミングシグナルは、ノルウェーの動物学者である「トゥリッド・ルーガス」さんという方が提唱したようですよ。
今回はこのカーミングシグナルを、なるだけ分かりやすいように箇条書きにして簡潔にまとめてみましたので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
※今回は、相手が主に犬の場合を想定してご紹介させて頂きます。
相手を落ち着かせる為のカーミングシグナル
2.相手を見上げるように伏せる…こちらは、相手に対して攻撃心が無いことを表している最上級の状態です。服従のポーズでもあります。
3.鼻を上げながら匂いを嗅ぐ…基本的には、相手に敵意が無い事を知らせている状態です。危機回避の為に、相手を見守っている状態とも言われています。
4.地面に座リ込む…こちらは、相手と正対せずに斜めに座っているような状態であれば、基本的に相手との争いを避けている状態です。また、目を合わせずに鼻を上げて大人しく座って匂いを嗅がせている場合も、同じような状態です。とにかく自分と相手を落ち着かせる為の動作です。
相手に何か伝えるためのカーミングシグナル
6.他の犬に身体の横などを見せてゆっくりと前を通る…これは、相手の犬の反応を見ている状態です。両方で行う場合もありますが、どちらにせよ、相手に対して敵意が無い事を表そうとしている状態です。
7.ジグザグ方向やカーブを描きながら近づく…基本的には警戒している状態ですが、相手に対しては敵意が無いことを表している状態です。
8.両足を出して前傾姿勢のようになる…この状態から相手の下に潜ると、歓迎や喜び、遊びの誘いなどのシグナルを送っている状態となるようです。
9.尻尾を振りながら低姿勢になる…こちらも、基本的に喜びを表現したり、遊びの誘いを送っているような状態です。
10.じゃれる…こちらも嬉しさを表現したり、遊びに誘っているような状態ですが、肩をぶつけて寄りかかるような場合は、自分の優位性を伝えているような状態です。
11.初対面の犬と出会った時に固まる…相手の出方をジッと見ている状態です。尻尾を上げてフリーズしているような場合は、一色触発でケンカになるような場合もあるので、注意が必要です。
12.相手の犬に対して、ゆっくりと近づく…こちらも相手をジッと観察している状態です。ゆっくりと止まりながら近づく時は、基本的には、相手を極力刺激しないように、反応を待っている状態です。
13.カーブ(弧)を描きながら近づく…犬というのは、基本的に初対面の犬に対して、真っ直ぐ近づかずに弧を描くように近づきます。これは相手に対して緊張しているサインであり、敵意を持っていない事を示すサインでもあります。
相手に何か知らせるためのカーミングシグナル
15.鼻の周りをペロッと舐める…基本的には、相手に敵意を持っていない事を知らせたり、緊張をほぐすための動作と言われています。また、何か嬉しい予感がある時なども、このような状態になるようです。
16.身体をプルプルと振る…こちら基本的には、何か嫌な気分の時などに、気持ちを落ち着かせる為にこのような行動を取るようです。(または、それが一段落した時の状態。) それと、何かやる前の気合のような状態でも、このような行動を取るようですね。
17.口(マズル)をパクパクさせている…不安な気持ちや嫌がる気持ち、興奮した気持ちを抑えている状態です。
18.片足(前足)を上げる…こちら、ちょっと落ち着かない場合などに、緊張や不安を落ち着かせている状態です。興味や興奮を抑える際にも、このような行動を取るようです。
19.あくび…眠いという事の他に、緊張や嫌なことを止めてほしいというサインを送っている状態です。飼い主さんが愛犬に対して怒った際に、このような行動を取るようであれば、すぐに怒ることをやめてあげて下さい。
20.尻尾を振る…基本的には嬉しさを表現していて、尻尾の振り度合いによって、嬉しさの尺度を図ることが出来ます。ですが、尻尾をピンと立たせた状態で小刻みに振ったり、ユラユラと振っているような場合は、相手に対して喧嘩腰な状態でもあるので、注意が必要です。
その他のカーミングシグナル
22.犬と犬の間を割いて通る…こちらは基本的に、片方の犬に対して”油断するな”というサインを送っている状態です。
23.別の方向を向く…そっぽを向くような状態の場合は、気分の高揚を押さえたり、嬉しさを抑えているサインです。
24.歯を「カチカチ」と鳴らす…基本的には恐怖サインでは無く、興奮している状態のようですが、けんか腰の相手がいる場合、気持ちを落ち着かせようとして、こういった行動を取る場合もあるようです。
25.おしっこをする…他の犬の前でする場合は、犬が挨拶をしている状態です。”仲良くしたい”という感情を伝えたい時などに、相手の犬の前でオシッコをします。あと、飼い主の前でする場合は、信頼や愛情を表現しているとも言われています。
26.空気のように振る舞う…こちら、その場にいないように振る舞ったり、無関心を装うような場合は、嬉しさなど高まる感情を抑えているような状態のようです。お散歩や食事前などにこのような行動を取るのであれば、それは嬉しい感情の高まりを抑えているサインかもしれませんね^^
27.出来なかった行動を別の行動に移し替える転移行動…こちらは、例えば飼い主さんに飛びかかろうとした際に、背中を向けられたなどして、行き場の無いエネルギーを近くの物で発散させている行為です。
以上が、カーミングシグナルの一覧となりますが、これらを見ても分かる通り、元来犬というのは、争いを好まない生き物という事が分かりましたね。これらのカーミングシグナルを駆使して、お互いの距離感を保ち、尚且つ相手との無用の争いなども避けて来たという訳です。
目・耳・尻尾を使った犬のカーミングシグナル-終わりに-
さて今回は、犬のカーミングシグナルの概要や、27種類に分類されている詳細な一覧について、代表的なしぐさやサインなどを織り交ぜながら、詳しくご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
このように、今までは犬のちょっとした行動について、その奥に隠されているサインなどを見つけるのは、なかなか難しかった部分もありますが、こうやって今回詳しく知ったことで、今後はちょっとは理解出来そうですね。
なので、普段の犬のお散歩の際など、積極的に他のワンちゃんとのコミュニケーションを取らせてあげて、今どのような状態なのか観察してみるのも良いのではないでしょうか? 新たな発見があるかも!?
どちらにせよ、飼い主さんワンちゃん双方にとって、より良い方向に向かうのではないかと思います^^
という訳で、本日は以上となりますが、とにもかくにも、犬にとってストレスがなくなり、尚且つ飼い主さんにとっても躾がしやすくなる事を願っています! 最後までご覧頂きありがとうございました!
※ラストに、ワンちゃんが実際にカーミングシグナルを送っている動画を発見しましたので、こちらをご紹介させて頂いて、今回の記事の締めとさせて頂きます。
ちなみに、この動画は、ドッグランで出会った犬達の行動を字幕付きで解説してくれていますので、非常に分かりやすいと思いますよ! ぜひ参考にしてみて下さい^^ (YouTube/woof4woofさんの動画より)